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確定申告前に源泉徴収額を確認する方法

令和8年分の確定申告の前に、原稿料や講演料等で差し引かれた源泉徴収税額を、支払者ごとに揃える手順です。税率の計算は源泉徴収の計算、請求書の行の並べ方は記載例に任せます。

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わふ君

支払調書が来ないと、源泉の額は出せない?

ロボちゃん

先に結論を3行で言うね。その下の表は、確認の順番だよ。

支払調書が届いてからでないと、書けない数字ではありません。請求書と入金を、支払者ごとに先に集めます。

入金から戻すときは、請求合計から入金額を引いた差額を、源泉の候補にします。振込手数料や、複数の請求をまとめた入金は、引く前に分けます。

申告書では、差し引かれた税額の合計を第一表へ、支払者ごとの中身を第二表へ書きます。源泉分離課税など、差し引けないものは混ぜません。

率の掛け方と、100万円の境目は源泉徴収の計算と手取りからの逆算です。報酬、消費税、源泉、差引支払額をどの行に書くかは請求書に源泉徴収を書く方法(記載例)です。画面で1件を検算する操作はInvoice & Tax Calc Proの使い方です。

確認の順番

次の表は、申告書へ写す前の順番です。上から止めずに進める表ではありません。止める欄に当たったら、そこで分けてから次へ進みます。

確定申告の前に、源泉徴収税額を揃える順番
順番見ること揃えるものここで止めるもの
1年と支払者令和8年(2026年)1月1日から12月31日に支払が確定した報酬を、支払者ごとに分ける別の年の入金。立替の実費だけ
2対象の取引か原稿料・講演料等で、支払う側が源泉徴収する取引か対象外の取引へ、10.21%を足すこと
3請求書の行報酬と消費税等の区分、源泉の行、差引支払額行が読めないまま、入金だけで決めること
4入金請求合計から入金を引いた差額を、源泉の行と照合する振込手数料、まとめ振込、未入金
5支払調書届いていれば、支払金額と源泉徴収税額。内書きは未徴収内書きを、すでに引かれた税として足すこと
6申告書第一表は合計、第二表は内訳。両方の合計が一致するか源泉分離課税など、差し引けない税額
わふ君

通帳から足せば、1番で終わり?

ロボちゃん

入金は4番だよ。先に支払者ごと、その次に請求書の行だよ。

令和8年分は、いつ確認するか

国税庁 No.2020「確定申告」は、所得税の確定申告を、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得と、それに対する所得税等の額を確定させる手続だと説明しています。源泉徴収された税金や予定納税額などがある場合は、この確定申告で過不足を精算する、とも書いています。申告等の期間は、原則としてその年の翌年2月16日から3月15日までです。申告および納付の期限は、原則として翌年3月15日です。

この記事の令和8年分は、2026年1月1日から12月31日までの報酬です。国税庁「暮らしの税情報」の申告と納税は、申告所得税等(令和8年分)の確定申告について、申告期限および納期限を令和9年3月15日(月)としています。窓口での相談および申告書の受付は令和9年2月16日(火)から、還付申告の受付は令和9年2月15日(月)以前でも行える、とも書いています。税務署の閉庁日(土曜日、日曜日、祝日等)は、税務署での相談および申告書の受付を行わない、とあります。

11月18日の時点では、年の途中までの分を照合します。12月に支払が確定する分は、年が明けてから同じ表で足します。支払調書を税務署へ出す期限は、受け取る側の申告期限とは別です。国税庁 No.7431「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」は、提出範囲に該当するものを、支払の確定した日の属する年の翌年1月31日までに提出する、としています。令和8年分 法定調書の作成と提出の手引(PDF)は、この手引で示す法定調書の提出期限を令和9年2月1日(月)としています。令和9年1月31日は日曜日です。暮らしの税情報の注も、申告期限・納期限が土曜日、日曜日、祝日等のときはその翌日、としています。

同じ暮らしの税情報の表では、予定納税の第2期の納期限は令和8年11月30日(月)です。予定納税は、源泉徴収税額とは別の精算です。この記事の一覧には混ぜません。個人事業者の令和8年分の消費税および地方消費税の申告期限は、令和9年3月31日(水)です。こちらも、所得税の源泉徴収税額とは別の申告です。

国税庁 No.2030「還付申告」は、確定申告書を提出する義務のない人でも、源泉徴収された所得税額などが、年間の所得について計算した所得税額より多いときは、還付申告ができると説明しています。還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できる、としています。ただし、青色申告特別控除(55万円、65万円)など、法定申告期限までの提出が要件の特例は、還付申告であってもその期限までに出す必要がある、とも書いています。

申告が必要かどうかは、No.2020の区分で分かれます。給与だけの一定の場合など、申告をしなくてもよい区分があります。この記事は、申告するときに書く源泉の額を、その前に揃える手順です。申告義務の有無は、個別に確認してください。

わふ君

11月なのに、もう申告の表を作るの?

ロボちゃん

年の途中までを揃えるだけだよ。12月分は年が明けてから足す。予定納税の11月30日は、別の納付だよ。

支払調書がないときの集め方

No.7431が定めているのは、報酬などを支払う側が、税務署へ支払調書を提出することです。原稿料や講演料等については、弁護士や税理士等への報酬と同じ欄で、同一人に対するその年中の支払金額の合計額が5万円を超えるものが提出範囲です。提出範囲の金額は、消費税および地方消費税の額を含めて判断します。消費税等が明確に区分されている場合は、その額を含めないで判断しても差し支えない、とも書いています。

同じページは、税務署へ提出する支払調書にはマイナンバーまたは法人番号を記載する必要があるとし、写しを受給者に交付する場合にはマイナンバーを記載して交付することはできない、と注意しています。交付する場合の注意であって、受給者の申告の前提として、写しが届くことまでは書いていません。令和8年分の法定調書の手引も、支払を受ける者に写しを交付する場合はマイナンバーを記載して交付できない、としています。一方、同じ手引は給与所得の源泉徴収票について、提出範囲にかかわらず全ての受給者について作成し、交付しなければならない、と書いています。報酬の支払調書と、給与の源泉徴収票は、届き方が違います。

そのため、支払調書がまだ無い、または最後まで来ないときも、次の順で支払者ごとに集めます。

  1. その年に支払が確定した請求を、支払者ごとに分けます。12月の未請求は、確定してから足します。
  2. 請求書に源泉の行があるときは、その行を使います。行の名前と、報酬と消費税等の分け方は記載例の報酬・源泉・差引支払額です。
  3. 源泉の行が無いときは、次の節で入金との差額を候補にし、計算の記事の率で検算します。
  4. 支払者ごとの源泉を足します。この合計が、第一表へ書く候補です。
  5. 支払調書が届いたら、支払金額と源泉徴収税額を、その支払者の合計と照合します。違っていても、先に集めた請求を捨てません。未払いか、内書きかを見ます。

手引の支払金額欄は、その年中に支払の確定したものを記載する、としています。源泉徴収されなかったものや未払も、記載漏れのないように、とあります。作成日現在で未払の金額がある場合は、各欄の上段に未払額を内書きする、とも書いています。通帳に入った額だけを足すと、支払が確定してまだ入金のない分が抜けます。逆に、支払調書の支払金額だけを収入にすると、未払が混ざることがあります。

源泉徴収税額欄は、その年中に源泉徴収すべき所得税および復興特別所得税の合計額を記載する、としています。作成日現在で未払のものがあるため徴収していないときは、その未徴収税額を内書きする、とも書いています。内書きは、まだ徴収していない税額です。すでに差し引かれた額として、内書きを第一表へ足さないでください。二段のどちらが未徴収か読みにくいときは、その写しを持って税務署または税理士に確認してください。この記事は、内書きを差し引く計算例を出しません。

5万円以下だと、提出範囲に入らず、支払調書が来ないことがあります。それは、源泉がゼロだった証拠ではありません。No.7431は、源泉徴収をしていない報酬でも、提出範囲に該当すれば支払調書が必要だとも書いています。範囲の内外と、実際に差し引かれたかは、別の確認です。懸賞の賞金や投稿の謝金で、1回5万円以下なら源泉徴収をしなくてよい、という別の例は計算の記事と No.2795 にあります。すべての原稿料が5万円以下なら対象外、という意味ではありません。

令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き「申告書に添付・提示する書類」は、申告書については源泉徴収票等の添付または提示は不要、としています。事業所得の添付書類として挙げているのは、青色申告決算書または収支内訳書です。報酬の支払調書は、その一覧には入っていません。同じ注は、税務署等で申告書を作成する場合には源泉徴収票等を持参する、とも書いています。窓口へ行くときは、支払調書があればそれ、無ければ請求書と入金の控えを持っていきます。令和8年分の手引きが公開されたら、添付の一覧はそちらで確認してください。

わふ君

5万円以下の取引先は、表から消していい?

ロボちゃん

消さないで。5万円は支払調書を出す範囲の話だよ。引かれていたら、その額は残すよ。

入金から戻して照合する

請求書に源泉の行と差引支払額があるときは、入金がその差引と一致するかを先に見ます。一致すれば、源泉は請求書の行です。行が無いとき、または行と入金がずれているときの候補が、請求合計から入金を引いた差額です。

金額は、国税庁 No.6929「消費税等と源泉所得税および復興特別所得税」の具体例です。No.6929は税理士報酬の書き方で、110,000円とだけ書いたときの源泉を11,231円、報酬100,000円と消費税等10,000円に区分したときの源泉を10,210円と書いています。下の「入金がこの額なら」は、その源泉を請求合計から引いた照合です。通帳の数字は、No.6929にはありません。実在の取引先の入金でもありません。

No.6929の金額を、入金の差額に当てはめた例。通帳の例ではありません。
請求書源泉徴収税額請求合計から源泉を引いた額入金がこの額なら
報酬100,000円と消費税等10,000円を区分10,210円99,790円差額10,210円が、この請求の源泉の候補
110,000円とだけ記載11,231円98,769円差額11,231円が、この請求の源泉の候補

110,000円−10,210円=99,790円、110,000円−11,231円=98,769円です。同じ請求合計でも、区分の有無で差額が1,021円違います。入金が99,790円なのに、区分していない計算の11,231円を一覧へ書くと、1,021円ずれます。行の分け方は記載例、率の表は計算の記事の消費税を足す順番です。

差額を源泉にする前に、次を分けます。

  • 振込手数料が引かれているときは、その手数料を差額から除きます。手数料まで源泉にしないでください。
  • 2件以上の請求が1回の入金にまとまっているときは、請求ごとに分けてから引きます。
  • 分割で入金されているときは、その請求の入金を足してから、請求合計との差を見ます。
  • まだ入金のない分は、通帳に出ません。支払が確定しているなら、請求書の行を残します。
  • No.2795は、通常必要な範囲の旅費・宿泊費を、報酬の支払者がホテルや旅行会社等へ直接支払った場合、報酬・料金等に含めなくてよい、としています。立替の実費を、源泉の対象へ足さないでください。

この110,000円以外の金額は、入金の差額だけで率を決めません。100万円以下なら対象額×10.21%、100万円を超える部分は20.42%です。検算は計算の記事か、Invoice & Tax Calc Proで、端数を切り捨てにして行います。切り上げや四捨五入にすると、いまのツールは源泉にも同じ設定を使うため、法定の切り捨てとはずれることがあります。

支払者が2人いるときの足し方は、次のとおりです。Aは上の区分した10,210円です。Bは、計算の記事と同じ、本体200,000円×10.21%=20,420円です。200,000円×10.21%は割り切れます。この2行は、別々の例を1つの表に置いただけです。実在の年間合計ではありません。

架空の集計例。AはNo.6929の区分例、Bは本体20万円×10.21%です。
支払者何を見たか源泉徴収税額
A区分した請求1件。入金99,790円と一致10,210円
B本体200,000円に10.21%。請求書の行と一致20,420円
第一表へ書く候補30,630円

第二表には、Aの10,210円とBの20,420円を分けて書きます。第一表の合計は30,630円で、内訳の合計と一致させます。AとBを1行にまとめません。

わふ君

入金が99,000円なら、差額の11,000円が源泉?

ロボちゃん

候補で止めてね。手数料や、もう1件の請求が混ざっていないか先に見るよ。請求書の行と一致してから一覧に入れよう。

申告書のどこに書くか

令和7年分の手引き「手順4 税金の計算をする」は、第一表の源泉徴収税額について、給与や年金などの支払者においてあらかじめ差し引かれた所得税等の額、と説明しています。欄には、所得税等の源泉徴収税額の合計額を記入する、としています。第二表の「所得の内訳(所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額)」欄には、該当事項を記入する、とも書いています。所得の内訳書を添付する人は、所得の種類ごとに源泉徴収税額の合計額を記入する、とあります。

同じページは、源泉分離課税の所得や、確定申告をしないことを選択した配当所得等などに係る源泉徴収税額は控除できない、と注記しています。原稿料で差し引かれた額と、これらの額を、同じ合計へ足さないでください。

欄の番号は、年によって動きます。この記事では番号を書きません。令和8年分の手引きが公開されたら、第一表と第二表の位置はそこで確認してください。令和7年分の手引きで読めるのは、合計を第一表へ、内訳を第二表へ、という分け方です。

No.2020のとおり、源泉徴収された税金は確定申告で過不足を精算します。集めた合計が、計算した所得税より多いときは、No.2030の還付の説明に入ります。多いことだけで還付額が決まるわけではありません。所得と控除の計算は、この記事の範囲外です。

わふ君

合計だけ書けば、内訳は省略できる?

ロボちゃん

手引きは、第一表に合計、第二表に内訳だよ。支払者が多いときは所得の内訳書で、第二表は種類ごとの合計だよ。

よくある質問

支払調書が届かないと、確定申告できませんか。

届かないことだけでは、額を集められないことにはなりません。No.7431と令和8年分の法定調書の手引が書いているのは、支払者から税務署への提出です。写しを渡すときはマイナンバーを書かない、という注意はあります。給与の源泉徴収票のように、全ての受給者へ交付しなければならない、とは書かれていません。請求書と入金で支払者ごとに集め、届いた支払調書は照合に使います。令和7年分の手引きは、申告書への源泉徴収票等の添付または提示は不要、としています。税務署の窓口で作るときは、同じ手引きが源泉徴収票等の持参を案内しています。

入金額を請求合計から引けば、源泉徴収税額ですか。

いつもそうではありません。振込手数料、複数の請求のまとめ払い、未入金、立替の実費が混ざると、差額は源泉と一致しません。請求書に源泉の行と差引支払額があるときは、その行を先に見ます。差額は、行が無いときや、行と入金がずれているときの候補です。No.6929の110,000円では、区分したときの源泉は10,210円、区分しないときは11,231円です。候補は、請求書の行か計算の記事の率と一致してから一覧に入れます。

年間5万円以下の支払者も、一覧に入れますか。

支払調書の提出範囲と、実際に差し引かれた額は別です。No.7431では、原稿料や講演料等は、同一人へのその年中の支払金額の合計が5万円を超えるものが提出範囲です。5万円以下だと支払調書が来ないことがあります。それでも差し引かれていれば、その額は一覧に入れます。差し引かれていない対象外の取引は入れません。対象の取引かは、計算の記事の確認と No.2792、No.2502 で見てください。

まとめ

令和8年分の源泉徴収税額は、支払調書を待たずに、請求書と入金で支払者ごとに集められます。届いた支払調書は照合に使い、内書きの未徴収は、すでに引かれた税として足しません。

入金から戻す差額は、源泉の候補です。手数料、まとめ振込、未入金を分け、請求書の行か、No.2795の率と一致してから一覧に入れます。区分の有無で、同じ110,000円でも10,210円と11,231円に分かれます。

申告書では、合計を第一表の源泉徴収税額へ、支払者ごとの中身を第二表の所得の内訳へ書きます。令和8年分の窓口受付は令和9年2月16日から、申告期限は令和9年3月15日です。予定納税と消費税の申告は、この合計へ混ぜません。

出典(2026年11月5日確認。タックスアンサー各ページの表記は令和8年4月1日現在法令等): No.2020 確定申告、 No.2030 還付申告、 No.7431 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書、 令和8年分 法定調書の作成と提出の手引(PDF)、 暮らしの税情報 申告と納税、 令和7年分の手引き 手順4 源泉徴収税額、 令和7年分の手引き 添付・提示する書類、 No.6929 消費税等と源泉所得税および復興特別所得税、 No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき、 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは、 No.2502 源泉徴収義務者とは。

この記事は、確認の順番の説明です。個別の取引が源泉徴収の対象か、申告が必要か、還付額はいくらかは判断しません。前提と違う入金へ、表の金額をそのまま写さないでください。

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集め方はこの記事、計算式は源泉徴収の計算、請求書の行は記載例、画面の手順は使い方の記事です。

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